さん
最近、投資詐欺が広がっていると聞きました。AIとか使って有名人が紹介している画像を流したりと、すごく巧妙な手口のようです。どんなことに気をつけたらいいでしょうか。
やまぎし
私もSNSに本物と見間違ってしまうような広告を見たことがあります。警察庁によりますと被害額も増えていて、2024年4月の1ヶ月だけで115億円にもなりました。せっかく貯めた大切なお金を詐欺で全てを失うこともあります。
現在の状況と詐欺に遭わないようにするにはどうしたらいいかをお話ししていきたいと思います。
投資詐欺は増加の一途
<出典:日本経済新聞>
SNS投資詐欺は著名な投資家や有名人の画像を勝手に使って、SNSに投資を勧誘する広告を掲載してきます。
これに興味を持って広告をクリックした人に、LINEやインスタなどのメッセージ機能を使ってやり取りをしていくことで信用させて投資額や出資金などをだまし取っています。最近では1件で1億円を超える被害があった例が報じられるなど、大きな社会問題となっています。
警察庁が、2024年4月に認知した808件の事例を分析したところ、被害者の性別は男性50.4%、女性49.6%と割合はほぼ半々。被害者の年齢層は50代から60代が最も多い層となっている。
<出典:警察庁>
詐欺の手口
<出典:北海道新聞>
広告に有名人を勝手に使用し、あたかも有名人の方が投資手法や投資先を紹介する内容がSNSに流れてきます。最近はAIを利用し動画による紹介もあり、本物に見えてしまいます。
興味を持ってしまって広告をクリックすると、LINE等のアプリに繋がり架空の参加者も登場して有名人が助言する様子を演出するなどして、いかにも本物感を演出します。巧妙な手口で信頼性を高めていき、最初は小さな投資額で出金も可能でアプリを使用して架空の利益や損失まで見せてきます。
そのうち投資額や出資額が増えてくると連絡がつかなくなったり、さらに出資を求めた後に連絡がつかなくなるケースもあります。
被害にあわないポイント・連絡先
- 安易にSNS広告をクリックしない。
- 「確実に稼げる」などの断定的な文言に注意<投資に絶対はない、投資の相場の利回りを知っておく>。
- お金の支払先を確認。個人名義はありえない。法人でも金融商品取引業などの登録をHP等で確認。
- お金を支払う前に必ず誰かに相談する。
- 不審な点があれば、消費者ホットライン『188』に相談
被害に遭ってしまったら
被害に遭ってしまったらすぐに警察や国民生活センターに相談。
警察に被害届を提出すれば犯人逮捕につながることもあります。ただ、被害額を取り戻せるかは別問題ですが、クレジットカードや電子マネー等で決済した場合、カード会社や決済代行業者による返金協力が見込めるかもしれません。
銀行振込であった場合、口座の持ち主を特定し、差し押さえ等により被害額を取り戻すことができるかもしれません。
投資や出資金で儲かる話が広告等であなただけにくることは100%ありません。ちょっとしたスケベ心や私は大丈夫という慢心、老後のために資金を増やさなけらばならないという不安感や恐れに詐欺師は巧妙な手口で近寄ってきます。こういった投資話が来たら、ちょっと疑ってみている、HP等で会社の実態を調べてみる、誰かに相談してみる(話してみる)ということが対策になるかと思います。
慢心せずにお金の勉強をしていくことがご自身の大切なお金を守る一番のいい方法かと思います。